さて、これからDVに関してお話したく思います。
連続もので少し長めのコンテンツになりますが、ご自分にDVが関係あるなし関わらず、どうか読んでみてください。もしかしたら、あなた自身DVにあっていながらも「そんなことはない」とお考えなだけかもしれません。もしDVに悩まれている方であれば、離婚するしないに関わらず、知っておいて損はありません。どうか最後までお読みください。松浦からのお願いです。
②ちょっと待って!それDVですよ!
前述したように(1.DVに潜む本当の怖さとは!)、DVは加害者、被害者共に認識のないことが多々あるという特徴を持ちます。そして気がつけば、悪循環におちいり、逃げられず、精神的に追い込まれたりもするのです。
ですから、まずはご自身がDV被害者ではないかを疑ってみて、早めに認識をもたれることが大切です。
DVのいろんな場合
DVとは、“殴る、蹴る、大声でどなる、見下す、生活費を渡さない、セックスの強要、子供に暴力を見せる”など、身体への直接的な暴力から、精神的、経済的、性的、また子供を利用するなど様々な暴力のことを言います。
身体的暴力はイメージしやすいでしょうから、それ以外の例をあげてみましょう。
精神的暴力例
- 大声でどなったり、命令口調でものを言う(見下した言い方をする)
※「誰のおかげで生活できてると思ってるんだ、お前は言うことを聞いていればいいんだ」なども当然含まれます。 - 無視する。話しかけても口をきいてくれない。
- 大切なものをわざと壊す
- 人付き合いを制限し、電話、メールなどを細かくチェックする
- 生活費を渡さない、外で働かせない、経済的に困窮させる
- 子供に暴力を見せる、子供に危害を加えるなどと脅す
性的暴力
- セックスの強要
- 避妊に協力しない
- 中絶を強要する
これらは一部です。思い当たるふしがあれば早めに配偶者暴力支援センターなど、客観的に判断できる第三者にご相談してください。
認識できれば、対処できる方法はいくらでもあるはずです。認識できないことが危険なのです。
こんなにあるんだ。DV被害
以下が内閣府による2005年度のDV被害に関するデータです。
結果からいえば、女性で26.7%、男性で13.7%の方が「身体的暴行を受けた」と答えています。
ですから、DVは身近にあり、あなた自身にも起こっている、起こりうるものだということを理解してください。
暴力による被害経験

※配偶者から「身体に対する暴行」、「精神的な嫌がらせや恐怖を感じるような脅迫」、 「性的な行為の強要」を受けた経験。
※内閣府「男女間における暴力に関する調査」(平成17年)より作成。
そうは言っても、「日常の暴力も怖いけれど、逃げた後のことを考えるともっと怖い」―きっとそんな苦しい悩みもありますよね。まず、少し安心していただきたいので、次のページでは、加害者から逃れるための保護制度などをいくつかご説明します。